なぜ、「有機栽培」?
有機農産物の生産は、「農業生産に由来する環境への負荷をできる限り低減した栽培管理方法を採用し、農薬や化学肥料などの化学物質に頼らないことを基本として自然界の力で生産することを原則」として定義されています。
世界各国の農業動向は、脱炭素の方向にシフトしつつあります。
地球温暖化防止のために、同時に化石燃料産量年々減少によるエネルギー不足の未来に備えるために。
昨今、政府が掲げる「みどりの食糧システム戦略」で脱炭素の観点から、現在1%に満たない有機圃場の面積を、2050年までに25%にするという目標があります。
この目標は、日本の未来に留まらず、まさにSDGsという世界で実現していく農業と社会の未来像を提示しています。
食料生産を担う農業だからこそ、世界に目を向けないといけません。
そもそも、有機JASって何?
JAS(Japanese Agricultural Standards)は「日本農林規格」の略称です。農林水産大臣が定めた、農・林・水・畜産物およびその加工品の品質保証の国家規格です。
有機JAS(Organic JAS)は、JAS規格の一種類。JAS法に基づき、有機農産物、有機畜産物及び有機加工食品に関して制定された、農畜産業に由来する環境への負担を低減した持続可能な生産方法の基準です。
生産の原則
- 化学的に合成された肥料及び農薬の使用を避けること
- 土壌の性質に由来する農地の生産力を発揮させること
- 農業生産に由来する環境への負荷をできる限り低減した栽培管理方法を採用した圃場において生産すること
生産方法の基準
- 堆肥等による土作りを行い、播種・植付け前2年以上及び栽培中に(多年生作物の場合は収穫前3年以上)、原則として化学的肥料及び農薬は使用しないこと
- 遺伝子組み換え技術は使用禁止すること
「有機JAS」の基準を満たした生産が行われていることを検査機関に認められ、かつ「有機JASマーク」が使用されている農産物・畜産物及び加工食品のみ、「有機」と表示できます。
*農林水産省、「有機食品の検査認証制度」参照
https://www.maff.go.jp/j/jas/jas_kikaku/yuuki.html
有機JAS認証へのこだわり
日本では、有機JAS認証を受けた圃場は僅か0.6%※。
楽天農業株式会社は、農場のみならず、サラダと冷凍野菜を製造する工場も含めて、「有機JAS認証」の取得にこだわっています。認可される種や苗を入手する瞬間から、作付けや施肥などの作業、使用した資材、収穫と出荷の詳細……すべてのステップにおいて漏れなく記録管理し、工場では厳しい衛生管理基準を設け、毎年厳格な審査を受けます。
皆さまが安心で召し上がる野菜を提供するために、しっかりと基準をクリアした安全な環境で栽培製造します。
※農林水産省が令和4年度に発表した面積基準の栽培割合
なぜ、耕作放棄地の再生?
田舎の過疎地で歩くと、周りを見渡せば耕作放棄地が溢れています。
その寂しい景色を活用すれば、実は有機農業と相性が良いのです。
なぜかというと、有機JAS認証を取るのに、慣行農業をしていた農地の場合2年かかりますが、耕作放棄地の場合1年で取れます。
開墾を乗り越えると、可能性溢れる景色を見せてくれます。
新規就農者に栽培する場を提供しながら、地域の悩みの種を解決するWIN-WINの取り組みです。